急ぎ運転はNG! 陣痛の妻を車に乗せて病院へ行くときの夫の心得4つ

こんにちは。元教習指導員の奈都木あやです。

夫婦の歴史の中でも、出産と言えば一大イベントです。命がけで子どもを産む妻を、夫は全力でサポートしなければなりません。

しかし、「俺は何をすればいいの!?」というのが世の男性の本音でしょう。

出産は医療のプロに任せるとして、まずは、病院まで無事に奥さまを送り届けましょう。

だけど、車で近所のスーパーへ買い物に出かけるのとはワケが違います。痛みに悶絶しながら、「早く!」「産まれそう!」なんて言われても安全運転できる自信はありますか?

大切なその日のために、陣痛の奥さまを乗せて運転するときの心得をご紹介します。

●陣痛中に病院へ送ってくれた夫の運転エピソード

まずは、陣痛中に病院へ送ってくれた夫の運転がどのような様子であったか、ママたちに聞いてみました。

『病院へ向かう途中、準備しておいたバッグを自宅に忘れてきたことに気付いて戻るはめに。帰っている時間が、永遠に感じられた』(30代女性)

『運転が慎重すぎた。黄色の信号で止まった夫に対して、「そんなもの無視して早く行ってくれ!」と思ってしまった』(30代女性)

『深夜、夜間専用の駐車場に入ったら、普段とは勝手が違った。狭いうえに柱があって車のドアを開けられず、二度も停め直して、ようやく降りられた。「早く降ろしてくれ!」と思った』(20代女性)

『痛すぎて、夫がどんな運転をしているのかさえも分からなった。でも、私とお腹の子を守るために責任を持った運転をしてくれていたように思う』(20代女性)

どうやら、陣痛の痛みは冷静さを奪ってしまうことが多いようです。夫は、妻の言葉に左右されることなく、ひたすら運転に集中する 覚悟が必要そうです。

●夫の心得(1)日常点検

●燃料切れに注意

「安心するんだ! 俺がちゃんと送り届けるから!」なんて大きく出たものの、ガス欠だった……なんてことになったら、面目が立ちませんね。

燃料は常に余裕を持たせておきましょう。

●冬場の注意

冬場の夜間はフロントガラスの凍結にも注意です。解かすには、デフロスターを使用しても10分程度はかかるので、早めに暖気しましょう。

また、解氷剤やカバーなどのアイテムを使うのも手ですね。くれぐれも熱湯はかけないでください 。車を傷めます。

●その他

タイヤの状態やウィンドウ・ウォッシャ液の量など、日常点検の基本的な項目は網羅しておきましょう。

●夫の心得(2)ルートや道路状況、駐車場の確認

「昼間は通れたのに!」なんてことになると焦りますね。工事で夜間通行止めということもあります。

また、時間帯によって渋滞する箇所や事故渋滞もあります。

『一般社団法人 日本自動車連盟(JAF)』が挙げている渋滞しやすいポイントは、『橋を渡る手前の交差点付近、朝夕の通勤時間帯の駅前道路、踏切が多い場所、立体交差の合流など』だそうです。

基本的な経路はもちろんのこと、渋滞しやすいポイントは迂回路を考えておけば焦らずに済みますね。

そして、病院の入り口が夜間と日中で異なる 場合があります。それぞれの時間帯によって、車をどこに停めればよいのかをあらかじめ確認しておきましょう。

●夫の心得(3)荷物の積み込みは早めに

忘れ物はドライバーの心を乱します。入院に必要なものが入ったバッグは家のどこにあるかを夫婦間で確認しておきましょう。そして、陣痛が始まったら早めに車へ積み込みましょう。

また、破水に備えた清潔なタオルやレジャーシートは、臨月に入ったら車に積んでおく といいですね。

エコドライブのためには不要な荷物を降ろすべきですが、これは例外です。

●夫の心得(4)急ぎ運転は厳禁

「うっ、産まれそう!」そんな言葉が後部座席から聞こえてきたら、誰だって思わずアクセルを踏み込みたくなるでしょう。しかし、それが事故のもとです。

『東京海上日動リスクコンサルティング株式会社』の主任研究員・北村憲康さんが、急ぎ運転の効果とリスクを提唱しています。

急ぎ運転の具体的な行動例には、以下のようなものが挙げられます。

・スピードを上げる
・車間距離を詰める
・信号の変わり目などは停止せずに通過する
・急な車線変更を繰り返す
・クラクションを多用する

どれもこれも、出産目前の妻を病院へ送り届けるという非常事態では、やりたくなってしまう行動かもしれません。

では、実際にこのような運転をすれば、早く到着できるのでしょうか? これについても、北村さんは実験を行っています。

22kmの区間を、制限速度で走行した場合と、制限速度より10km/h抑えて走行した場合を比較しました。

結果は、約2分半の差で、制限速度で走行した場合の方が早く着きました 。これは、1kmあたり約8.2秒早く到着できる計算になります。

急ぎ運転をしても大した効果はないことがわかりますね。そして、もし急ぎ運転をして交通事故を起こしたら、どうなるか?

速度が出ているので、被害が大きくなることが考えられます。

思わず急ぎ運転をしそうになったら、その効果とリスクを思いだしてください。大切な奥さまとお腹の中の赤ちゃんを危険にさらすわけにはいきませんね。

陣中が始まれば、冷静な判断は旦那さまに頼るしかありません。備えあれば憂いなし。心と車の準備は万全にしておきましょう。

【参考文献】
・『メンズのための安産バイブル』大葉ナナコ・著

【参考リンク】
・渋滞を避けるポイントとは? | JAFクルマ何でも質問箱(http://qa.jaf.or.jp/drive/careful/11.htm)
・寒冷地でフロントガラスの凍結を防ぐには?~車両凍結テスト動画をホームページで公開~ | JAF(http://www.jaf.or.jp/profile/news/file/2014_45.htm)
・TRC EYE vol.215『急ぎ運転の効果とリスク』 | 東京海上日動リスクコンサルティング株式会社 北村憲康(PDF)(http://www.tokiorisk.co.jp/risk_info/up_file/200812051.pdf#search=%27%E8%BB%8A+%E9%81%8B%E8%BB%A2+%E6%80%A5%E3%81%84%E3%81%A7%E3%81%84%E3%82%8B%27)

●ライター/奈都木あや(元教習指導員)
●モデル/前田彩(桃花ちゃん)

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提供元:    パピマミ

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