男はなぜ奇行を繰り返す?そのワケを知って、思わず涙


出典:http://news.walkerplus.com/article/100986/

嫌なことや悲しいことがあって、ふいにすべてをめちゃくちゃにしたいという衝動に駆られたことはないだろうか?電車の緊急停止レバーを好奇心で引く。会社のトイレを破壊する。交通量の多い車道のど真ん中や立ち入り禁止の工事現場で踊る。15歳の子どもに銃を持たせ、自分を撃たせる――ほかにも数々の奇行を平然と繰り返す男デイヴィス・ミッチェル。

このなんとも近づきがたい人物が主人公の『雨の日は会えない、晴れた日は君を想う』が2月18日(土)に公開する。本作は、こんなデイヴィスに「本当の自分の見つけ方」を教えてもらえるという作品だ。そこで、この男が観る者の心を揺さぶる理由に迫っていく。

■ デイヴィスの行動の裏には悲しい理由が

本作の主人公デイヴィスは地位を約束され、稼ぎも安定したエリート銀行員。しかしある日彼は交通事故に遭い、同乗していた妻を亡くしてしまう。悲しみに暮れ、涙が溢れるはずなのだが、彼はなにも感じない。「自分は妻を本当に愛していたのだろうか?」という疑問と共に、デイヴィスは妻の葬式中、泣きまねを練習する。そこからデイヴィスの奇行が始まるのだ。

■ トンデモ行為の数々に隠された真意

妻の死後すぐに出社したデイヴィスを見て、上司でもある義父のフィルは「君の心は壊れている。心の修理も、車の修理も同じだ。隅々まで点検して、組み立て直すんだ」と話す。そこからデイヴィスは自分の心を分解するかのように身の回りのものを破壊しはじめる。会社のパソコンやトイレ、妻のドレッサー、終いには自分の家まで…。

ほかにも電車で話しただけの女性の自宅を特定して押しかけたり、会社がはじめた妻の名前を冠した奨学金制度の面接をぶち壊したりするデイヴィスだが、その行動には隠された彼の心の動きがシンクロしており、不思議にも共感のようなものを覚えてしまう。

■ デイヴィスの心に寄り添う、よき理解者の存在

デイヴィスは、妻が緊急搬送された病院で自動販売機が機能せず、そのことについてクレームの手紙を送ったことから自販機の顧客担当責任者カレン・モレノと出会う。カレンは情緒や経済的な面で苦しみを抱えており、2人はお互いに癒しを見出して交流する。さらにカレンの自宅で、15歳でありながら大人びてどこかひねくれた息子クリスとも出会い、デイヴィスと仲を深める。

カレンはデイヴィスの心の隙間を埋めてくれる、よき友人。カレンが「行動は21歳」と評するクリスは、多感な思春期で思ったことを口にする性格や、悩みを抱える姿がデイヴィスに変化をもたらす。それぞれ悩みを抱えたデイヴィスと親子の時にコミカルな交流は、彼が本当の自分に気付く重要な手助けになっていく。

■ 「人の再生」を描いてきた監督ד憑依型俳優”が生み出す説得力

本作のメガホンをとるのは、『ダラス・バイヤーズクラブ』(13)、『私に会うまでの1600キロ』(14)で「行き場を失った心の再生」をテーマにしてきたジャン=マルク・ヴァレ。彼の哲学は本作にも貫かれている。

本作を撮った理由についてヴァレ監督は「僕は幸せをつかもうとしている人に興味がある。僕は幸せを表現したかったわけではない。人生は辛く、暗いものだ。僕はこの作品で感情をさらけ出す人を称賛し、美しさを表現したかった」と明かした。

デイヴィスを演じるジェイク・ギレンホールは、『ブロークバック・マウンテン』(05)での繊細なゲイのカウボーイ、『ナイトクローラー』(14)での狂気的なパパラッチなど、あらゆる役をこなす“憑依型俳優”。

ジェイクはデイヴィスという人物について、「デイヴィスは自分自身を失ってしまっている。周りの期待に応えて自分を作り上げ、周りの期待に応えて立派な家も建てた。でも実はどれも本当のデイヴィスではない。彼は最後のシーンになるまで、自分が迷子になっていることに気づかないんだ」と分析している。

自分の心を失ったデイヴィスはトンデモ行動によって、いままで見えていなかった世界と自分に気付く。その果てに彼はなにを得て、どう変わっていくのか。本作を最後まで観た時、デイヴィスに「本当の自分の見つけ方」を教えてもらえるはずだ。多くの人の心に響くであろう彼の生き方を、ぜひ劇場で見届けてほしい。【Movie Walker】

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提供元:    Movie Walker

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